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斬矢のゲーセン日記

…今から1ヶ月ほど前の出来事。


受験直前の先生との面接ほど、ビビるものはない。

「…じゃあ、志望校はk校でいいんだな?」
「…はい」
「…お前も物好きだなぁ。よし分かった、んじゃ、願書受けとっとくからな?もう後から変えれんぞ」
「…ずっと考えて、決めた事です。大丈夫です。」
「…そうか」



「…一応言っとくと、やばいと思うんだが…」

T…学校選び……






………。











2月上旬。とある土曜日。















受験とか糞いわー。












…あ、どうも、糸文斬矢です。受験生です。
最近は割と勉強してます。でも数学が酷いです。
この前の実力テストなんて40点中12点だった。いくらなんでもヤバイ。
国語とかはまあ平均くらいだからいいけど、これだけはどうしようもない。
「…はー…」
今日もお昼ご飯を食べた後からずっと勉強してるが、1点も良くなった気がしない。
ここ最近は、休日のたびに朝テキトーにジャージとか組み合わせた服装でずっと机に向かってるが、それでもあんまり変わった気がしない。
だからってやらないのはもっとヤバイ。これで落ちたら笑えないし、せーなたちとも同じ学校に行けない。
せーなだけじゃなくて、どうしても姉御たちと一緒の高校に行きたい。一人ぼっちは嫌だ。
…ちょっと誰かに教えてもらいたいなー(チラチラ とか考えて征菜に相談したら。
「俺、去年受験の3日前にスキー行ったけど大丈夫だったよ」
とか言われました。Fu○k。…ちょっとはこっちの気持ちも考えて欲しかった。
最近あいつ、部活やめてヒマなはずなのに…。
シャーペンを置き、机を離れて くてーーっとベッドに横たわる。たまに息抜きが欲しくなってきたのじゃ。
何かゲームでもしようか、最近ps○2やってないなぁ。でもあれやったら征菜からメールで

『あれれwww斬矢さんどうしたんすかwwwwwwレベル上がってますけどwwwwwwww』

とか来るんだよな。ウザい。
なんか、あいつとあんまり会ってないようで絡み多い気がする。
ああそうだ、どっか出かけよう。またには神様だって許してくれるさ…。


「…ゲーセンでも行こうかなー…。」


…100円玉いっぱい持ってこ。










…ジャーwwwwwチャラララララララルューガガガガガガwwwwwチャリンチャリンチャンリンwwww\トゥルルルル/wwwww
…ゲーセンはうるさい。
「・・・・・・。」
例によって、今朝テキトーに組み合わせたジャージに大きめのヘッドホンだけ付けて来ました。
日曜の昼過ぎ、やはり人が多い。あちらこちらにちょっとした人集りが見える。
UFOキャッチャー、スロット、レースゲーム、コインゲーム、競馬に音ゲー。田舎にして、ここの店は結構大きい。
最近はどの筐体も大型化しているような気がするし、昔より細かいギミックも増えたと思う。
UFOキャッチャーはアームが360°回るし、レースゲームはグラフィグもそうだが音響が凄い進化したと思う。あとオンライン化した奴とか。
音ゲーはよく知らないけど、ぱっと見ただけでも凄い綺麗なモニター使ってたりする気がする。
「・・・・・・・・・。」
なんとなく店内を巡る。時間も時間だが、どの機種も大抵人がいる。特に太鼓○達人あたりは不動の人気感がある。
なんか空いてて面白そうなのないじゃろうか…。
「・・・・・・・。」
…空いてるといえば、この店で唯一1度も人が居るのを見たことがない筐体がある。


…DJMAX TECHNIKA、2。1は見たことない。よく知らない。


店の1番奥、非常階段のすぐ手前。1台のみ。
一応周りには別の機種あるし、そっちは2、3人くらい見かけることがあるから場所のせいではないだろうが…やってる人を見たことない。

「……どうせ今日も居ないんだろうなぁ…」
別に居なくたからってやる予定はない。ただ、なんとなくその日はそのテクニカ?が気になって仕方なった。
「………。」
jube●t(中高生ばかりであまり好きではない)のすぐ横を曲がり、ちらっと奥を見てみる。
まあ逆に居たからってどうとも…


「………(…タンタンタタタタッタンッタンタンタタタタンタタ…)…。」
「・・・・・・・・。」


誰かいる。


制服の男子高校生。

身長150cmくらい、長めでボリュームもある肩くらいまでの髪。無造作に床置きされた肩掛けバッグとダッフルコートがなんかシュール。

ちょっと近づいてみる。制服を上着ごと腕まくりしている。脱げばいいのに、何か意味でもあるのだろうか。


「・・・・・。」

何やってるのかはよく分からないけど、なんていうか、忙しそう。
すぐ近くの椅子に座ってなんとなく眺める。
真剣そのもの、時々近くを人が通っても御構い無し、一切気にする様子がない。ついでにいえば、後ろに並ぶ人も居ない。

「……(タタタタッタタタッタタンッタンタンッー…)…あっ」
「あっ」

ドゥーンという音ともに画面が赤のシャッター?みたいなので閉められ、『GAME OVER』の文字が写る。落ちたらしい。

「…………。」


右手をポケットに突っ込んで小銭入れを取り出し、中身を確認する。後ろに誰も居ないし、連続プレイするつもりなんだろうか…。
なんとも、これをやってる人を実際に見る日がくるとは…そりゃあやる人が居るから筐体残ってるんだろうけど。
最近はさっぱりだったが、以前、月に2回くらいは来てた頃でも見たことがなかった。


…というか


「…クッソみたいなチャレンジしかでねぇな…。」

「・・・・・。」



…あれはどう見ても、せーなである。


「・・・・・。(キョロキョロ」
周りを見てみるが、征菜1人。ツレは居ないらしい。
…え、なんなのあいつ。なんでゲーセンなんかに居るの、いや、受験間近の私のほうが異常だけどさ。

・・・・・。・・・話しかけるか

「・・・・何やってるの」
ちょっと控え気味に左腕の袖を掴む。こうでもしないと気づかなさそう。
「あん?今回こそSoS突破しようとしてんだから黙って・・・」
『黙ってて』と発音しようとした途端に先ほど同様のゲームオーバー画面は表示される。
だからといって「あーあ」とか言うギャラリーも居ない。
「・・・あらま斬矢ちゃんどうしたの」
「お前こそどうしたのじゃ」
「テクニカやってる」
「いや...そうだけどさ...」
なんとなく自己知ない表情の征菜と斬矢。実際会うのは3ヶ月ぶりくらいかもしれない。
「...せーな、学校は?」
「今日は土曜だよ」
「部活とかないのか?」
「部活はやめたってこの前言ったじゃん」
そういえばそうだった。
「え、じゃお前毎日来てるのか?」
「ううん。今日は偶然。」
「そうか・・・」
「そういう斬矢こそ、ゲーセンよく来るの?」
全く悪気のなさそうな顔を聞いてくる。墓穴を掘ってしまったきがする。
「い、いや、今日は偶然。」
「ふ~~~ん」
今度は思いっきり悪気しかない顔をしてくる。
「勉強は?」
「...スキー行ってた奴に言われたくない」
「だよなぁw」
思いっきり笑って頭をぽんぽんしてくる。
歳は1つ違いではあるが、二人にはいうほどは身長差はない。だがこうしていると、なんていうか、っぽい。
「・・・なんじゃよ」
「いやいや、毎日勉強してたって仕方ないからね。斬矢もそういう子だったって思ったら逆に嬉しいよ」
そういう子とはどういう子なのか。
「ちょっと気晴らしに来たんでしょ?」
「あ、うん・・・。」
「そういう事なら・・・」

「思いっきり遊ぼう!きりや!!」

・・・いつものことなのに、斬矢にとっては何か懐かしく感じる征菜の純粋無垢な笑顔であった。


「斬矢はよくゲーセン来るの?」
ダッフルコートとバッグはカウンターに預け、身軽になった征菜がこちらの顔を覗き込みながら聞いてくる。
よく、ウザ可愛いとか言われるらしいが、本人は気にしてないらしい。
「最近はさっぱりじゃったけど、一応」
「ふーん。僕は最近アレにはまって通い始めたんだよね~」
「アレ?」
「テクニカ」
なんとなく店内を歩きまわる。田舎のゲーセンのくせに結構広かったりする。
「面白いよぉ~、斬矢もやる?」
「いやいい」
「あ、そう...」
明らかに悲しい表情をする征菜。そんな顔されましても
「音ゲーはやった事ないんだよね。」
「むむむ、まあ、流石に今から新しいゲームに手を出すのはアレだよね・・・。UFOキャッチャーでもする?」
「ああ、そうじゃな...とりあえず全部見て回りたい」
「おっけー、じゃ行こうか」
さっきと同じ笑顔で右手を差し出してくる。繋ごうと言いたいのか。
考えても見れば、征菜はいっつもナギと手を繋いでた気がする。こいつにとってはその流れなのかもしれないが、こっちからするとちょっと恥かしい。
「…い、いいのか?」
「うん?何が?」
「………。」
ゆっくりと左手を近づけ、指先をちょこっと掴む。
「はは、斬矢は可愛いなぁ~」
両手で斬矢の手を軽く掴んでしっかりと自分の手に絡ませる。なんとも慣れた手つき。
「斬矢の手、すっごく柔らかいね。さ、行こ」
「…うん。」
元々片目しか見えないのに、うつむいてしまって更に見えなくなった。
「むっふん。さ~て何しようかな~」
しっかり手は握ったまま先ほど同様歩きまわる。やはり広い。
別にこれといった目的があるわけではない手前、このままでは永遠と歩きまわる事になる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
...ああ、せーなの手、あったかいなぁ。
よく、手が温かい人が心が冷たいとかいうが、あれ絶対間違ってるじゃ。せーなは空気も読めるし優しいし。
…やっぱちょっと恥ずかしいのじゃ。
「・・・・。」
「・・・・。」
軽く無言が続く。征菜は何かを察したのか、少し嬉しそうな表情で黙り続ける。
「・・・・?」
…なんでせーな、黙ってるんだろう。楽しそうじゃが・・・。
・・・!まさかこれが例の「恋人となら会話がなくても幸せだよ」状態!?
そういえばナギと居る時もあんまり喋らないけどずっと一緒だし、いつの間にかうちもその域にぃ!?

・・・・・いや、違うじゃろ。

・・・うーむ。アホな事言ってたらなんか慣れてきた。凄い幸せじゃが・・・。
「・・・斬矢の手、なんだか冷たいね~」
「・・・・・・。」
...嬉しいような悲しいような。
「斬矢と手ぇ繋ぐのって初めてだっけ?」
「えっ?」
...そういえばそうかもしれない。
「・・・い、いや、あの、き、きすの時に。。。」
「あ^~・・・」
一瞬周りの空気が凍った気がした。
よく考えれば、ここは割とコアな層向けのゲーセン、他にカップルとか居るわけもないし、実際浮いてるかもしれない。

「ねえねえヨシキ!次あれやろ!」
「マジかよ俺これ苦手だぞww」

・・・いや、居たわ。さっきの空気もあいつらのせいかも。

「今度またうち来る?」
「・・・受験終わったらじゃなぁ・・・」
急に現実に帰ってきました。
「斬矢バカだからなぁ~」
「・・・ひどくないか」
「真実を言ったまでさ~、じゃ勉強教えてあげるから今度遊ぼ!」
「...思いっきり遊ぶって言ってるぞ」
「あ」
・・・何故ゲーセン来てまでこんな話をしているのか。
「う、うん。ま、まあ、まあまあ、うち来ればナギも居るし、絶対楽しいよ」
「それもそうだが・・・そういや今日はナギ居ないのか?」
「『この大事な休日に、ちょっと音ゲーやりたいからってわざわざ家から出てゲーセン行くなんて頭おかしい』だって、今頃家でお昼寝中じゃないかな」
「な、なるほど。なんていうか、相変わらずだな」
「でもその御蔭って言ったら変だけど、こうして斬矢と2人でお話できたし、いいんじゃないかなぁ~」
こいつは本当に、毎回楽しそうに凄いこと言ってくる。
素直なのかわざとなのかは分からないけど、結構恥ずかしい。
「むぅ・・・ああもうこの話はこれで終了!いい加減なんかやろうよ!」
「はいはい。じゃそうするかな~」
・・・・やっぱわざとなんじゃないかな。


・・・それから2時間は遊んだだろうか、適当にUFOキャッチャーやったり2人でガンシューティングやってみたり、とにかく楽しかった。
事あるごとにハイタッチとかしてきて、なんていうか、こういうのがいつでも自然に出来たらなって思った。
そして終いにせーなが言い出したのは・・・。

「プリクラ撮ろうよ!!!!」
「ええ!?」

「う、うちこういうの初めてなんじゃが・・・」
「大丈夫!僕も相当久しぶりだから!!」
「ええ!?」

「ねね!斬矢!たまにネットで見かける奴みたいに抱きしめ合ったりしてみようよ!」
「ええ!?!?」
「大丈夫大丈夫、最近のプリクラは誰が誰だか分からなくなるから!!!」

「さぁこい斬矢!!」
「それ抱きしめるときのセリフじゃない!!」

「はあはあ、斬矢ぁきりやぁ」
「それもっとヤバイ奴じゃ!!!!」

「あ、これ補正なしとか出来るんだ!凄い!」
「それやったらさっきの発言はなんだっんだってなるじゃろ!!!」

「見て見て!!これ携帯とかに送れるんだって!!!送ろう!!!」
「せーないちいちうるさいのじゃ!!!!!」

「すっげぇ!今のプリクラってこんな綺麗に撮れるんだね!せーなたん可愛い!」
「これ結局補正なしじゃねぇかよ!!!!!」

「どうよ斬矢!!!Pちゃんの壁紙にしてみたよ!!!!!」
「なんで抱き合ってる奴選んだんじゃあああああ!!!!!!!」


・・・・・・・・・・・疲れた。





んで




「はぁ~~~~~~~!!今日はよく遊んだぁ!」
もう軽く沈みかけた夕日を背に、思いっきり伸びをする征菜。3回に1回くらい女の子に見える。
「全く...ふらっと来ただけなのに、結構お金使ったなぁ」
「なぁ~に言ってんの、ほとんど僕が払ったじゃない?」
「そうだけど・・・」
金持ち一家ではあるが、彩に比べれば基本的には一般市民な斬矢であった。
「今度なんか奢るよん。じゃあまた今度ね!」
「あ、いや、ちょっと!」
「うん?」
しまった、勢いで呼び止めてしまった。
「...あ~、ごめん、なんでもない...」
「なになに?寂しい?ん?ん?」
「う、うるさい!」
別に寂しいとか意識してなかったけど、そう言われると急に寂しくなる。
ていうか、せーな別れあっさりしすぎ!
「ん、せーな、お前ちょっとあっさりしすぎじゃないか?」
「そう?でもうちあっとで、斬矢んち向こうだし」
そういえば見事に間逆である。
「むぅ...じゃあ...うん、ばいばい」
「・・・・はぁ」
大股気味に戻ってきてそっと斬矢の肩に手をかける征菜。なんかもういつもの流れである。
「そんな寂しそうな顔すんなって、帰りにくくなる。今度うち来い、約束な。」
「・・・うん」
「うっしゃ、じゃ!また今度ね!勉強頑張れよー!」

そう言うと、返事も聞かずに駆け出し、あとはもう振り返らなかった。


「・・・・・・・・・。」

・・・何も言わなかったものの、何か不安な征菜であった。

「・・・・・・・・・。」











・・・・・・・・・・・・・・。















~3月10日~




「・・・・あれ、そういやせーな、今週って斬矢受験じゃね?」
「ん~?ああ、そういえばそうだな」
「お前勉強教えたりとかしたの?」
「約束はしたけど、結局、全然連絡来なかったからなぁ」
遊びに来ることも、結局行くこともなかった。
「あ~、受験日何曜日だったかな~。終わったら顔見に行くか」
「合格発表の後のほうがよくないか?」
「う~ん。そのへんは彩とかに空いてる時間聞いて決めようかなぁ」

・・・・・・ちょっと心配だなぁ・・・・・。
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Author:セーナ
妄想日記書いたりオリキャラのイラスト描いたりしてる。




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